「性と⽣殖に関する健康と権利(Sexual Reproductive Health / Right)」に代表されるように「性」や「健康」については、最近では「⾃分が⾃分らしく⽣きる」という⽣き⽅につながるものとして捉えられるようになりました。また、「プレコンセプションケア(Preconception Care)」という考え⽅が広がりつつある中、若い世代からの⼥性の性の健康教育にも注⽬が集まっています。現在、⼥性ホルモンに関連した健康問題は社会的に注⽬されていますが、わが国で⾏われている性の健康教育は⼗分とはいえません。⼀例を挙げれば、10代からの健康問題として⽉経関連の問題がありますが、「婦⼈科は敷居が⾼い」という⾔葉にあるように受診に躊躇う若者が少なくありません。しかし、診察室を訪れる⼥性が⽉経随伴症状への対処法を知ることは⽣涯を通して健康に⾃分らしく⽣きる⼤きなヒントを得ることになります。そのため⼥性医療に従事する私たちの責任は⼤きいと⾔わざるを得ません。
これからを⽣きる⼥性に私たちがどのような視点で何をどう伝えれば⼀⼈ひとりの⼥性の輝く未来を約束できるのか、本セミナーに参加される皆さんがお持ちになっておられる知識をブラッシュアップする格好の機会としていただければ幸いです。皆さんとの再会を楽しみにしております。
一般社団法人日本家族計画協会 会長 北村 邦夫